週に一度クラスメイトを買う話6 ~ふたりの秘密は一つ屋根の下~

- 発売日
- 定価
- 814円(本体740円+税)
- サイズ
- 文庫判
- ISBN
- 9784040757735
「行ってきます」特別じゃない、ふたりの休日。
ルームメイトとは言えないことをしたあの日から、宮城が家に帰ってこなくなった。行先は分かっている。捕まえに行くべきだとも思う。それなのに、あの日宮城に触れて自覚してしまった”認めたくない感情”が、私の足を重くする。本当に、宮城はいてもいなくても私の感情を左右する、面倒くさいヤツだ。
早く帰った方がいい。それは分かっているはずなのに、帰らずにいた時間が仙台さんへの会いにくさを加速させている。その一方で『仙台さんは今日どう過ごしたのだろう』なんて考えているのもまた事実で。自分で作った距離は自分で縮めなくてはいけない――分かっているけど、今日も私は帰れそうにない。